44. 断易（五行易）とは？易占いの中でも的中率が高いとされる占術

2025年4月2日 2025年4月4日

断易とは何か？──易占いの中の“即断即決”の達人

「断易（だんえき）」とは、中国古代の「易経」を基に発展した占術のひとつで、「五行易（ごぎょうえき）」とも呼ばれます。
“断”とは即断・判断の意。つまり、断易は短時間で現実的な判断を下すことに特化した、スピーディーかつ的中率の高い占術なのです。

他の東洋占術と比べても、断易は日常の細やかな悩みや、現実的な問いへの答えを出すのに非常に優れた方法として知られています。
この記事では、断易の仕組みや歴史、そして四柱推命・九星気学との違いについて、初心者にもわかりやすく解説していきます。

断易のルーツは、古代中国の経典「易経（えききょう）」にあります。
「易経」には64の卦（け）を使って、万物の変化を読み解く智慧が詰まっており、それが占いとして発展したのが「周易（しゅうえき）」です。

その後、より実践的・スピーディーに答えを導き出す目的で誕生したのが「断易」。
主に宋代〜明代にかけて体系化され、特に商人・医師・軍人などが判断に用いる占術として高く評価されてきました。

易占にはいくつかの流派があり、断易とよく比較されるのが以下の二つです。

占術名	特徴
周易	原典である易経を使い、哲学的・象徴的な判断を行う。抽象的。
梅花心易	直感やインスピレーションを重視。数的な法則に基づく。
断易（五行易）	実占重視。五行・六親・用神・世応など具体的な構造で判断。

断易の大きな特長は、問いに対して明確で現実的な答えが出ること。
また、使用される構造や概念も非常に論理的で、理詰めで判断を下すことが可能です。

断易で最も重要なのが、卦の中での位置関係と意味づけです。

自分自身や中心人物を表す。占う人や相談者の象徴となる位置。

今回の質問に対して「答えを握るもの」を象徴する存在。
たとえば恋愛なら「配偶者」、仕事なら「官鬼」、金銭なら「財神」が該当します。

相手側や外部環境を象徴する。世爻との関係で状況の良し悪しを判断。

断易ではこの「世爻と用神の関係性」を中心に、五行の生剋（せいこく＝相性）、動爻（変化のある爻）などを読み解いていきます。

断易は、「〇〇はうまくいくか？」「△△はいつが良い？」といった明確で現実的な問いに最適な占術です。

たとえば以下のような内容に向いています：

このように、“Yes or No”で判断できる内容や、目の前の現実的な課題に断易は非常に強いのです。

断易とよく比較されるのが、四柱推命や九星気学です。それぞれの違いを以下に整理しましょう。

占術名	タイプ	特徴
四柱推命	命術	生年月日時から一生の運命を読み解く。長期的な傾向を判断。
九星気学	命術＋風水	気の流れ・方位を使って開運を図る。移動・引越し向き。
断易（五行易）	卜術	その場の悩みに対して即答する。短期の吉凶や相手の気持ちに強い。

つまり、人生全体の設計図を知りたいなら四柱推命、方位や運気の流れなら九星気学、そして目の前の決断には断易が最適というわけです。